良い夜を待っている

読んだ本の感想など。最近はPodcastで配信しています。

“良い夜を待っている”

2021-01-01から1年間の記事一覧

#9 突囲表演、蛇の言葉を話した男 の放送後記(text by @_yoiyoru)

anchor.fm 前回の続きで最近読んだ本の話など。 ソロ喋りも若干慣れてきた?でもやっぱり無駄に笑ってしまう癖をなんとかしたい。 今回ご紹介した本はこちら。 突囲表演 (河出文庫) 作者:残雪 河出書房新社 Amazon 残雪の長編は『黄泥街』に次いで、読むのは…

#8 赤い魚の夫婦、ほか の放送後記(text by @_yoiyoru)

anchor.fm はじめてのソロ録音でした〜。いやぁやってみると照れなのか何なのか、謎に笑ってしまいますね。笑いでごまかすんじゃないよ。精進します。練習のためにツイキャスでもやるか。練習って何。配信で食ってる人に失礼では。 今回ご紹介した本はこちら…

#7 シオランと反出生 vol.1の放送後記(text by @_yoiyoru)

anchor.fm シオランと反出生主義について考える第二回。 言及本 今回のポッドキャストの内容と本の内容は関係はあまりないですが、いや〜この本は読むのがマジでしんどかった。セリーヌの『夜の果への旅』と並んでしんどい読書の思い出があります。 死霊I (…

#6 シオランと反出生 vol.1の放送後記(text by @y0wo)

anchor.fm ■可愛いシオラン 生誕の災厄 新装版 作者:E.M. シオラン 紀伊國屋書店 Amazon 現代思想 2019年11月号 特集=反出生主義を考える ―「生まれてこない方が良かった」という思想― 作者:森岡正博,戸谷洋志,D・ベネター,T・メッツ,島薗進,小泉義之,加藤秀…

#5 かわいいロボット の放送後記(text by @_yoiyoru)

anchor.fm 今回は推し本プレゼン回でした。 このあと羊毛さんは普通に読んでくれて、感謝。弊機くんのかわいさに萌え萌えしていただけたようで何よりです。 マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫) 作者:マーサ・ウェルズ 東京創元社 Amazon マーダー…

#4 読書とは vol.2 の放送後記(text by @y0wo)

anchor.fm 長くなったので切って分けてみたよ回 1. そもそも言葉が好き説 闘争領域の拡大 (河出文庫) 作者:ウエルベック,ミシェル 河出書房新社 Amazon フィールド言語学者、巣ごもる。 作者:吉岡 乾 創元社 Amazon ハリー・ポッターと賢者の石 (1) 作者:J.K…

#3 読書とは vol.1 の放送後記(text by @_yoiyoru)

anchor.fm 1. 世界、わからんな バーナード嬢曰く。: 1 (REXコミックス) 作者:施川 ユウキ 一迅社 Amazon 羊:「神林しおりは感じろと言っているが・・・(難しい)」 ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫) 作者:カナファーニー,ガッサーン 河出書房新…

#2 記憶 の放送後記(text by @y0wo)

1.タイトルについて または円城塔の「わからなさ」 これはペンです (新潮文庫) 作者:円城 塔 新潮社 Amazon ヨ「『愛』という言葉は物事を単純化しすぎるきらいがあってあんまり好きじゃないんですけど、これは『愛』だと思いました」 羊「理系ロマンチック…

#1 はじめまして の放送後記(text by @y0wo)

なんとこのたびポッドキャストをはじめました。 放送後記は、羊毛さん(@y0wo)が書いてくれたり、私が書いたりします。 ブログともども、どうぞよろしく。 anchor.fm ======================== 1.自己紹介をしましょう ヨイヨル (…

『説教したがる男たち』レベッカ・ソルニット

レベッカの著作を読むのは2作目。1冊目は『それを、真の名で呼ぶならば』というトランプ政権の痛烈な批判から環境問題、そしてベースにあるフェミニズムまで幅広いテーマのエッセイ集。こちらもとても興味深かったけれど、よりフェミニズムに焦点を当てた本…

『供述によるとペレイラは・・・・・・』アントニオ・タブッキ

タブッキは水彩画みたいだ、と読むたびに思う。はっきりとした輪郭はないのに、離れて見るとちゃんと全体像が浮かび上がって見えてくるところとか、ぼんやりしているようで、細部はハッとするほど鮮やかだったりするところが、よく似ている。 ペレイラはうだ…

『フェルディドゥルケ』W.ゴンブローヴィッチ

ひとことで言うと、変な小説。ただ、「変」とは言っても、芸術への情熱に裏打ちされた「変」さに、私は惹きつけられる。そんな小説だった。 あらすじは、こんな感じ。30歳非モテ青年がいきなり男子校にぶち込まれ、そこで起こるなんともバカバカしい諍い(「…