良い夜を待っている

読んだ本の感想など。最近はPodcastで配信しています。

“良い夜を待っている”

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『収容所のプルースト』ジョゼフ・チャプスキ

「文学の意義」「文学部の意義」、よく問われるこれらのキーワードに対して苦々しい思いを抱いているのは私だけではないだろう。文学を学ぶこと、文学を楽しむことになんの意味があるのかと、「何の役にも立たない」「ただの娯楽」と蔑まれることもある文学…

『わたしは英国王に給仕した』ボフミル・フラバル

池澤夏樹編の『世界文学全集』にも収められているボフミル・フラバルの代表作がこのたび文庫化!ということで、わたしにとっては初のフラバル作品。 この作品はチェコで働く若き給仕、ヤン・ジーチェが百万長者を目指し、エチオピア皇帝に給仕するまでに上り…