ポッドキャストを始めてはやいもんで約2年。
私のことを知っている人も知らない人も、これからもどうぞよろしく、ということで、自己紹介、あらためてやってみました。
今回お話に出てきた本はこちら。
5問目 復刊してほしい本
- 近藤直子『残雪 夜の語り手』
残雪研究の第一線でご活躍されていた近藤直子さんの書評集。
一人で読んでも分かりづらい(だがそこがいい)残雪ですが、この本を読むと残雪の作品の解像度が上がります。残雪が描こうとした「わからなさ」が少しだけわかる、かもしれない。
黄泥街の評論だけは、白水uブックスから出ている『黄泥街』にも収録されています。
夢の舞台ー無意識の場ー無意識とは他者の話であるといわれる。「緑の蛇」に導かれた「語るひと」は、はてしない夢の入れ子の中で、他者のことば、永遠に「わたし」ではない者のことばの深みへと、分け入っていく。とぎれることのない文字で、灰の上に、刻みえぬ「わたし」を刻むために。
残雪『黄泥街』p.284 わからないこと 残雪『黄泥街』試論
- イタロ・カルヴィーノ『柔らかい月』
もう10年以上前に読んだから殆ど忘れてる。惑星と液状のなにかのイメージがすごく鮮明にあって、記憶が捏造されている可能性は多分にあるんだけど、でも忘れられない。
「Qfwfg氏」という名付けが本当にカッコイイと今でも思ってるし、この機に読み返したいな。
14問目
- ジョン・ヴァーリィ『逆光の夏』
こちらは以前ご紹介したので割愛。
- ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』
幻想SFの傑作。ラストの謎があるので何もググらずに読むのをおすすめします。調べたら絶版ぽい・・・泣
16問目 子供の頃読んだ児童文学
- ジーン・ウルフ『デス博士の島その他の物語』
「だけど、また本を最初から読みはじめれば、みんな帰ってくるんだよ…きみだってそうなんだ」
47問目 映像化してほしい作品
- 山尾悠子「夢の棲む街」
円錐形の劇場、薔薇色の脚の踊り子、夢喰い虫・・・。こんなに完璧な短編はあんまりないよ。
- ガルシア・マルケス「巨大な翼を持つ酷く年老いた男」
こちらの本に収録されています。私の持つ天使のイメージはここと、山尾悠子の作品から来ている。ガリガリに痩せて、年老いた天使。